

最悪だよ
大丈夫?
大丈夫、なのかな
大丈夫なんじゃない?
もうね、飲むヨーグルトかと思ったもんね
だめだね
酸味を感じたしね
いや、飲む前に気付きなさいよ
しくじったね
大丈夫かな
まあね、まあ……で、なに?
え、ああ、いや
いや、先に死ぬのどっちかな我々ってって、思って
わかんない
まあね
いや、もし先に死んだらさ
うん
それはもうすっかり忘れてほしいんだよ
忘れる?
そう
忘却?
そう
ええ
なに?
いや、それは無理だろ
無理じゃないよ、綺麗さっぱりいってほしいのよ
いやあ、忘れるは無理だよ
いや、無理じゃないよ
ええ……
俺が先に死んだら?
絶対忘れない
おかしいじゃん
おかしくないよ
おかしいよ
そもそも生きてるか死んでるかって大差ないと思うけどね
……正気?
いや、記憶ですよ、大事なのは
今だって記憶がなかったら、対面してても誰ですか?なんだから
そんなことないよ……こんにちはってなるだろ
いや、そんなことを言ってるんじゃなくて
初対面の人に急に、誰ですか?なんて言うやついるか?
いや、いないけどさ、どこでムキになってんのよ
まあまあ
もし互いに生きてても、例えば今のことずっと覚えてるんじゃなかったら今の我々はもう死んでるようなもんだし
逆にどっちかが死んでても記憶があればね
……
いや、まあ、悲しいけどね?死んじゃったらもちろん
……
まあでもその、悲しいうちにもまた、時間は流れるわけだし
ま、つまるところ、飯を食って酒を飲んで楽しもうってことだよ
うん
ということで腹減ったね
豆腐食ったじゃん
豆腐じゃん
まあね
昼から何も食ってないんだよ
どっか行く?
いやあ、それはちょっとめんどくさいよね
なんか適当な食える物ないかな
あったかなあ
- 作詞者
大塚健太郎
- 作曲者
大儀見海

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- 1
Shall I compare thee to a summer’s day?
Awai
- 2
Thou art more lovely and more temperate:
Awai
- 3
Rough winds do shake the darling buds of May,
Awai
- 4
And summer’s lease hath all too short a date;
Awai
- 5
Sometime too hot the eye of heaven shines,
Awai
- ⚫︎
And often is his gold complexion dimm'd;
Awai
- 7
And every fair from fair sometime declines,
Awai
- 8
By chance or nature’s changing course untrimm'd;
Awai
- 9
But thy eternal summer shall not fade,
Awai
- 10
Nor lose possession of that fair thou ow’st;
Awai
- 11
Nor shall death brag thou wander’st in his shade,
Awai
- 12
When in eternal lines to time thou grow’st:
Awai
- 13
So long as men can breathe or eyes can see,
Awai
- 14
So long lives this, and this gives life to thee.
Awai
気鋭のアーティストグループ、劇団あはひのメンバーが中心となって結成された音楽ユニットの第一作。ウィリアム・シェイクスピアの残した詩集と、吉田健一によるその翻訳を題材として制作され、2019年に彼らが上演した舞台作品『ソネット』。それが「音楽演劇」としてリクリエーションされた本作では、舞台版の劇伴を担当した大儀見海も作曲者として再び参加し、新たな音楽表現の地平を切り拓いている。
アーティスト情報
Awai
気鋭のアーティストグループ・劇団あはひのメンバーが中心となって結成されたユニット。演劇と音楽の境界を融解させるその実践に注目が集まっている。