Lyric

街の片隅 ふと立ち止まる

すれ違う風に あの香りがした

胸の奥に しまったはずの

記憶がそっと ほどけていく

もう忘れたはずなのに

名前さえ呼ばないのに

香水の残り香に

心がまた揺れてしまう

あの日の君が ここにいるみたいで

振り向けば そこにいそうで

伸ばした手は 何も掴めなくて

ただ切なく香るだけ

夜の静寂(しじま)に そっと染み込む

微かな甘さに 胸が痛いよ

寄り添った日々も さよならの声も

すべてが今も 色褪せない

もう戻れない二人を

分かってるはずなのに

香水の残り香に

涙がまた零れそうで

あの日の君が ここにいるみたいで

振り向けば そこにいそうで

伸ばした手は 何も掴めなくて

ただ切なく香るだけ

どこかで君も この香りを

覚えているのかな？

それとももう 別の誰かと

新しい香りを纏っているの？

香水の香りが 消える頃には

この想いも 風に溶けるかな

でもまだ少しだけ ここにいたくて

ただ静かに 立ち尽くすの