

ゆるやかな川の向こう
あの日のあれがいる
雨はまだ止む気配がない
おい
あんな曲はただの気まぐれだ
行ったり来たり、ブレブレなエゴ
残ってる支離滅裂なメモ
なぁ、いいんだ、もうどうでも
自分以外のことなんか面倒
昔っからおれは真っ直ぐ泣き虫
人の死を見た今年の秋口
カギのかかるドアから物音
「やあ、また君か。久しぶり。」
ニヒルな誇りがいつからか
溜まりきり、濁った鉢の水
この世界の真意、おれだけが知ってる
だから邪魔しないでくれ
頼むよ
消化不良 また言葉の嘔吐
命は燃え続けてる、ごうごうと
いつかはこうなるんだっておれも
雨に打たれて灰になった蝶々
最近のおれの口ぐせはこれ
「失うもんは自分以外ない」
どうしようもないもんはもう、
どうしようもない
しょうもない社会に
何の情もない
踏み出す一歩 水たまりでもいい
んなもん気にするほど弱くない
4、5年殺し合ってるOCD
生きてるだけで受ける暴利行為
死にたいよ、何度も言ってる
カギはこの手だけが握ってる
と、思いきや空拳。アホらし
病院も薬も全部後出し
もう縛られない
自分自身と死と生以外
自分を支えるものはもう、
おれと病気 この二つしかない
消化不良 また言葉の嘔吐
命は燃え続けてる、ごうごうと
いつかはこうなるんだっておれも
雨に打たれて灰になった蝶々
- 作詞者
MASLA-O
- 作曲者
chupacabra

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灰と蝶々
MASLA-O
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アーティスト情報
MASLA-O
大阪府豊中市出身。 HIPHOPシーンには似合わない、「普通のちょっと上」の家庭に生まれる。 2019年、実家のクローゼットで音楽活動を開始。 同時期に発病した精神疾患による、うつ状態と抗うつ剤の投与で生活が一変。ベッドから起き上がることもできない日々の中、ただ死を見つめ続け、「普通」でなくなってしまった自分を卑下しつつも、その自分を特別視してしまう矛盾。 2021年に京都に移り住み、本格的なライブ活動、そしてSingleを発表。 その3年後に発表した1st EP『ジェイボーイ』では日本という国に対する疑心と彼の日本主義的思想がよく見てとれる。 2025年、上京する直前に発表した1st Album『NEW TOWN』では、それまでの22年間の人生を「川のこちら側と向こう側」、「生と死」、そして「正常と非常」といった二項対立で描いた。 よくあるHIPHOPのフレックスとは違い、負の方向に重きを置き、人生を模索する彼のルールはリリックに表れている。 自身の生活と一体化した叙情的で陰鬱なリリックと、弱さをそのまま曝け出すスタイル、荒削りなライムで、人の生と死という大きなトピックを書き残し続けている。
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