夜目と遠目と笠の内
で恋をしてきたんだ僕達
一人では何一つ決めずに
のべつバンドワゴンのまにまに
涙ちょちょぎれる話に
くりゃれくりゃれと唯泣き喚き
してる人全部せせら笑い
してみても疾うに満たされない
ことなど知っていたんだから
そろそろ終わりにしようかな
似つかわしくないネクタイ締めぎゅっと
息が詰まりそうです
君のシャボンでできたおもいでとか
弾け飛ぶ気配もないままで
虹色をこぼしたキャンバスに
鈍色の瞳で返してる
泣き叫ぶような気力もないままに
揺らぐ曇天を仰いでいる
差し当たり今日は疲れたのだ
寝床にこの身を捧げてみる
人の来るこそ五月蠅けれ
を否定するお前がいなくて
木で鼻を括るだけの俺は
読み通り取りつく島もない
遮二無二生きたその割に
露いささかもうだつの上がらない
日々を甘んじて受け入れては
片時もスマホが放せない
「間違いと知っていたんならば
もうとうにそこにはいないよ」と
大方責任転嫁の芸達者
僕がつまりそうです
やがて大人は忘れていくのかな
揺さぶられるだけの心神も
響き触れるだけの琴線も
錆び付いて霞んでいくんだから
せめて弱さは大事にとっておこう
涙脆さを育んでいこう
人より優しくなれるように
僕が僕らしくあれるように
例えばここで俺が今すぐに
抱えた全てかなぐり捨てて
借り物の笑みを浮かべたなら
それも貴方だと笑うのかな
お前は百まで数えて
俺は九十九まで数えるの
今際の我儘を訊いてくれ
最期のカットはお前がいい
- 作詞
やすごもり
- 作曲
やすごもり
やすごもり の“百と九十九”を
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