落炎月下

我が国の中世に滅びた鎌倉幕府。
その夜の逸話をもとに、戦いを先導したといわれた時の武将「新田義貞」の視点を文語体（古文形式）のライティングで描きました。
　日本国のその後の歩みすべてに関わる歴史的ドラマとそこに生きた人々の愁い、悲しみ、そして覚悟を感じて頂けたら嬉しいです。

　　　　　　　　　　桜刃 直樹

【鎌倉幕府滅亡】（wikipedia）
　元弘3/正慶2年（1333年）5月21日新田義貞率いる軍勢が干潮を利用して稲村ヶ崎を突破し、鎌倉市内になだれ込んだ。
　両軍は市中において激戦を繰り広げたが、22日までに赤橋守時、大仏貞直、金沢貞将、普恩寺基時など幕府軍の有力武将が相次いで戦死・自害した。
　敗北した北条高時・金沢貞顕、長崎円喜、長崎高資・安達時顕ら一族・家臣283人は菩提寺の東勝寺に集合し、寺に火を放って自害し果てた。（東勝寺合戦）