歌詞

着慣れない姿と見慣れない姿で

歩幅を合わせながら灯りを辿りながら

言葉を探しながら

張り切り過ぎて眠れなかったよ

笑えてしまう程の単純な頭の中

君に見抜かれやしないかな

気の利いた話題も話せないまま

予告通りにそれは真っ直ぐに伸びて

乾いた空に響き渡ると

同時に同じ空を見上げた

街の騒めきを搔き消すように

花火が空に上がる

嘘ひとつ付けば君は笑うのだろう

答えがわかっていようとも

それすら出来ないんだよ

君には正直でいたいんだ

誰もいない場所を見つけて君が

嬉しそうに笑うから思わず僕は

夜風の空を見上げたまま

小柄な君の手をそっと

宝物を壊してしまわないように

ゆっくりと手を握った

儚く時は通り過ぎて

僕が握った手を離すとき

花束が僕等見上げた空に

開いて消えた

最後の花火が空に上がる

夏の影で僕ら口つけた

街の騒めきを搔き消す程の

花火でさえ届かない

二人にはもう届かない