歌詞

本能寺の変 (feat. ちょこ)

立秋

＜語り＞

1582年、織田信長（おだのぶなが）は、「武田信玄（たけだしんげん）」の家督（かとく）を継いだ「武田勝頼（たけだかつより）」を自害（じがい）させ、これにより長年の宿敵だった武田家が滅亡した。

残すは中国地方の「毛利家」、越後（えちご）の「上杉家」、そして関東地方の「後北条家（ごほうじょうけ）」を攻略するのみとなり、織田信長はまさに天下統一を目前（もくぜん）にしていた。

そして織田信長は、毛利家討伐に「羽柴秀吉（はしばひでよし）」（のちの豊臣秀吉（とよとみひでよし））、上杉家討伐に「柴田勝家（しばたかついえ）」、後北条家討伐に「滝川一益（たきがわかずます）」をそれぞれ向かわせる。

その後、「備中高松城（びっちゅうたかまつじょう）」を水攻めで攻略していた羽柴秀吉軍だったが、毛利軍に多数の援軍ありとの報告を受け、織田信長へ援軍要請をする。織田信長はこの要請を受け、明智光秀に援軍へと向かうよう命じ、明智光秀はその先陣を務めることとなった。

本能寺の変が起こる前日の1582年6月1日、織田信長は「安土城」から小姓（こしょう）たちを連れて本能寺に入り、茶会を開いていた。

信長さん信長さん　鳴かぬなら殺すまで　信長さん

信長さん信長さん　第六の天魔王

信長さん信長さん　お茶会と刀好き　信長さん

信長さん信長さん　三英傑（さんえいけつ）　天下人（てんかびと）

カリスマ信長さん

＜語り＞

このとき、織田家の重臣（じゅうしん）は、西国（さいこく）、北陸（ほくりく）、関東などに出払っていたため、織田信長の家臣（かしん）はわずかな手勢（てぜい）しか連れていなかった。

その一方、明智光秀（あけちみつひで）は、同日6月1日に、羽柴秀吉軍の援軍に行くと見せかけ、13,000の軍勢（ぐんぜい）を率いて、京都にある居城（きょじょう）「亀山城（かめやまじょう）」から出陣。このときに開かれた軍議（ぐんぎ）で、初めて重臣らに謀反（むほん）のことを告げた。このときに明智光秀が発したとされる『敵は本能寺にあり！』という宣言はあまりに有名である。野望のためか、怨恨（えんこん）のためか、かくして戦国時代最大の下剋上が始まった。

光秀さん光秀さん　信長さんの右腕　光秀さん

光秀さん光秀さん　パワハラに悩む日々

光秀さん光秀さん　３日だけ天下人　光秀さん

光秀さん光秀さん　頭良い　苦労人

秀才光秀さん

＜語り＞

軍勢には「森蘭丸（もりらんまる）から使いがあり、信長が明智軍の陣容（じんよう）・軍装（ぐんそう）を検分したいとのことだ」と偽り、京都へ向かった。そのため雑兵（ぞうひょう）は、徳川家康を討つのだと思っていた。

1582年6月2日の午前4時頃、100の織田軍に対し13,000の明智軍が本能寺を包囲した。明智光秀は本能寺に鉄砲を撃つよう声を上げた。本能寺の変の始まりである。

騒動に気づいた織田信長が、近習（きんじゅう）であった「森蘭丸」に様子を見に行かせると、明智光秀の謀反との報告を受ける。織田信長は、即座に女房（にょうぼう）たちに逃げるよう指示したのち、小姓たちとともに応戦。

しかし、脱出は不可能であると悟った織田信長は、『是非（ぜひ）に及ばず』と言い残し、燃え盛（さか）る本能寺の奥深くに籠（こも）り、自害した。

なお、織田信長の遺体は見つかっておらず、明智光秀の動機と共に、日本最大のミステリーとなっている。

＜本能寺の変の没者＞