Lyric

曇った空に問いかけるように

小さな声で名前を呼んだ

あの日の影が胸を締めつける

戻れないと知っているのに

雨音だけが答えてくれる

涙と混じり溶けてゆく願い

隠した想い誰にも言えず

心の中でまだ揺れている

雨粒に隠した涙

あなたに見せたくなかった

強がることに疲れて

ただ静かに泣いていた

ふたりで歩いた道の記憶が

濡れたアスファルトに映っている

最後に笑ったあなたの顔が

今も瞼に焼きついている

風の匂いがあなたを運ぶ

季節がまた巡ってきても

変わらぬものがあるとすれば

私の中のさよならだけ

雨粒に隠した涙

声にならない「ごめんね」を

届かないって知ってても

それでも願ってしまうの

もしもあの日に戻れるなら

伝えたい言葉があるのに

後悔だけが降り積もって

白い吐息が滲んでゆく

雨粒に隠した涙

ひとしずくが頬をすべる

いつかこの痛みさえも

優しさに変わる日まで