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ポップス・エレクトロニカ・ポストクラシカル、それぞれが別ジャンルのソロアーティストとしてデビューし活躍してきた3人が織りなす『coconoe』。
他に類を見ない瑞々しいサウンドで、アンビエント・ポップアートともいうべき新ジャンルを確立した1stアルバム『或る日のhalo』。
京都と神戸のプライベートスタジオを音が行き来し、色を塗り重ねるように作品を仕上げていくのが彼らのスタイル。
本アルバムでは、多彩な演奏方を用いた生楽器の音色と、彼らの日常の中から掬い取られた「音のカケラたち」がアルバム全編にちりばめられている。
愛猫の鳴く声も、鉛筆が紙を滑る音も、グラスの中の氷も、彼らにかかれば立派な楽器となる。世界でもまだ珍しいレア楽器・アレイムビラの水琴窟のような(透き通る水のような)響き、優雅で伸びやかなチェロに、ウッドベースは2&3フィンガー、ハーモニクス、フラジオレット、弦を弓や手で叩き、ピアノは弦の部分を直接爪弾くなど、あらゆる自由な手法で音色を追求している。アレイムビラ奏者兼打楽器奏者である北 航平と、ピアニスト兼ベーシストのミムラシンゴのプレイヤーとしての持ち味が存分に味わえる、インプロビゼーション的要素を含んだ繊細な演奏も聴きどころの一つ。「音のカケラ」を使った細かなカットアップや独特なリズムパターンにも注目してほしい。
また、ブルガリアン・ボイスや、印象的なハーモニー、旋律を歌う高山奈帆子の柔らかくも芯のある歌声、そして日本語詩の美しさがアンビエントサウンドにこれほどマッチしたアルバムは他にないだろう。
芥川龍之介の「蜘蛛の糸」や、世界中の愛猫家に贈る「猫のレガート」雪原の星空と少女の旅立ちを見守る「遠く、遠く、遠く」など、驚くほど音とシンクロした様々なテーマがタイトルとなり歌われているが、そのほとんどがサウンドから彼女によって発想され、その物語を聞いたメンバーがまたさらに音を塗り重ね、作品は厚みを増していった。
アルバムを通じて、一見シックなサウンドには遊び心と生命力が溢れ、聴く者をワクワクさせてくれる。それと同時に、静かな暮らしの中にある、とてもパーソナルで大切なものに潜っていくような感覚も覚える。生き物の如く転がるリズムと漂うイノセントな歌声、心なぞる旋律と不思議なハーモニー、全てが抽象画のように調和していく。こうして描かれたサウンドと日本語の詞の世界は、優しく、切なく、どこか素朴で、地上に立つ人間の営みと広大な宇宙に存在する「何か」を結んでいるかのよう。日々の暮らしの尊さが作品に込められている。そしてこのアルバムは、自然を感じることや日々を丁寧に生きることが癒しになるように、セラピストも認める「心と体を回復させる音楽」となって、確かにそこに存在する。
坂本龍一、青葉市子、ビョーク、オーラヴル・アルナルズ、ニルス・フラーム、メレディス・モンクなどのリスナーにも響くであろう新ジャンル。
『coconoe』の由来は日本語の『九重』、もう一つの読み方は『個々の絵』。 「個々に描く絵が、幾重にもかさなって、ひとつの音と世界になっていく」という両方の意味を込めた命名のとおり、メンバーそれぞれの持ち味が絶妙に溶け合い、他に類を見ないアンビエントポップアートともいうべき新ジャンルを確立している。 – 高山 奈帆子 takayama naoko - ボーカル・作詞・打楽器小物・美術・映像・アートワーク・衣装・演出などを担当。 ドジでのろまで破天荒。 京都在住の歌手、作詞家。 小さい頃から映画好きで、そのサウンドトラックから洋楽に興味を持ち、POPS・R&B・JAZZなど様々な音楽に影響を受け、感情と音楽と情景の繋がりを表現するアーティスト。 2006年にボーカル・ピアノユニット“Fonogenico(フォノジェニコ)”でBMG JAPAN(現SonyMusic)よりメジャーデビュー。 2010年にソロ・プロジェクト”カルネイロ”でPOLYSTAR RECORDSより再度メジャーデビューし、洗練されたバックトラックに、情景の浮かぶ歌詞、柔らかくも力強い”歌モノサウンド”が高い評価を得る。これまでに前デュオ・ソロ合わせてオリジナルCD6枚をリリースし、番組エンディングテーマなど様々なタイアップに起用される。 高山 奈帆子 公式ウェブサイト : carne-iro.com – 北 航平 kita kouhei - 作曲・編曲・パーカッション全般・アレイムビラ・カリンバ・映像・アートワークなどを担当。 強迫神経症気味のマイペースなB型猫廃人。 京都出身在住の音楽家、打楽器奏者。 幼少の頃より親しんだピアノ、長年スタジオミュージシャンとして培った打楽器の技術、常に一緒に過ごしてきた絵画の美的感性を駆使し、類い稀な才能の音楽的センスと卓越したリズムメイキングにより唯一無二の音風景を創造するアーティスト。 2015年に1stアルバム『endless cycle of rebirth(輪廻)』、2016年に2ndアルバム『akashic records(アカシックレコード)』をNATURE BLISSグループのLANTERNレーベルより、ヨーロッパ・北アメリカ・南アメリカ・アジア圏など世界10カ国以上でリリース。 2017年に3rdアルバム『Imbalance Order And World(不均衡の秩序と世界)』、2018年に4th『Head Towards The Horizon Of Sandy Sea(砂の海の水平線へ向かう)』を電子音楽の名門PROGRESSIVE FOrMよりリリース。 北 航平 公式ウェブサイト : kita-kouhei.net – ミムラシンゴ shingo mimura - 作曲・編曲・ピアノ・アップライトベース・エレクトリックベースなどを担当。 真面目で少々堅物な心優しい大型草食動物。 神戸出身在住の音楽家、ベース・ピアノ奏者。 音楽専門学校を特待生で卒業、在学中より関西を中心にセッションベーシストとして数多くのミュージシャン等とセッションを重ね、その後演劇、広告映像作品への楽曲提供、プロデュース業、音楽監督などマルチな才能を発揮し、印象的なメロディとスケールの大きなアレンジによる映像的な描写の楽曲制作を特徴とするアーティスト。 2018年に、集大成であり自身名義としては初となる荘厳なる1stフルアルバム『Heart Sky Door(空のすきまに扉はひらく)』を電子音楽の名門PROGRESSIVE FOrMよりリリース。 ミムラ シンゴ 公式ウェブサイト : shingo-mimura.com
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