

そのエレベーターには
階数が書かれていない
かわりに
扉の横には
不思議な名前が並んでいた
「もしも」
「まだ」
「いつか」
「諦めなかった日」
「選ばなかった道」
私は戸惑いながら
乗り込んだ
静かに扉が閉まる
上へ向かっているのか
下へ向かっているのか
分からない
ただ
身体の奥で
時間だけが揺れていた
最初に止まったのは
「選ばなかった道」
扉が開くと
そこには
別の私がいた
違う学校へ進み
違う人を好きになり
違う夢を追いかけた私
幸せそうだった
けれど
少し寂しそうでもあった
扉が閉じる
次は
「諦めなかった日」
そこには
途中で投げ出したはずの夢が
まだ続いていた
汗だくになりながら
それでも前を向く私
眩しかった
でも
疲れてもいた
どの階の私も
何かを手に入れ
何かを失っていた
エレベーターは
さらに進む
「もしも」
「まだ」
「やり直し」
「知らなかった未来」
数えきれない扉が
通り過ぎていく
そのたびに
私は思う
人生とは
正しい階を探すことではなく
開かなかった扉を
想像できることなのかもしれない
そして
どの階にも
完璧な私はいない
どの人生にも
後悔があり
迷いがあり
小さな願いが残されている
やがて
エレベーターは
最後の階に着いた
扉の上には
こう書かれていた
「いま」
私は少し笑った
未来でもなく
過去でもなく
選ばなかった人生でもない
私が降りることのできる場所は
結局ここしかない
扉が開く
見慣れた世界が
広がっている
けれど
乗る前とは
少し違って見えた
人生は
どの階へ行くかではなく
降り立った場所を
どう歩くか
そのために
エレベーターは
静かに存在しているのかもしれない
「いま」
という階で
今日も
私たちは
歩き続ける
- 作詞者
akari
- 作曲者
akari
- プロデューサー
akari
- リミキサー
akari

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ストリーミング / ダウンロード
- 1
プロローグ〜夢の途中〜 (Original)
akari
- 2
光の鉄道 (original)
akari
- 3
雲の裏側案内所 (original)
akari
- 4
居眠り (original)
akari
- 5
Blue Marble (original)
akari
- 6
大空のスクリーン (orignal)
akari
- 7
風待ち停留所 (original)
akari
- ⚫︎
エレベーターの哲学 (original)
akari
- 9
心の時計 (original)
akari
- 10
Enjoy Earth (original)
akari
- 11
変わる街、残るもの (original)
akari
- 12
エピローグ〜夢の続き〜 (original)
akari
『夢の途中』
作詞・作曲:akari
このアルバムは、一人の旅人が夢と現実のあいだを巡る物語です。
光の鉄道に乗り、雲の裏側を訪れ、遥か遠い宇宙から青い地球を見つめる。そして風を待ち、時の流れに耳を澄ませながら、再び地上へと帰ってくる――。
全12曲を3つの幕で構成し、「空の旅」「風の旅」「地上の旅」を描きました。
シティポップ、ドリームポップ、ジャズ、色んなの要素を織り交ぜながら、日常の中に隠れている不思議な景色や、小さな気づき、そして生きることの喜びを音楽に込めています。
夢の中を旅するように、自由な気持ちでお楽しみください。
あなたの旅が、まだ夢の途中でありますように。