歌詞

後ろの山に積もった雪と

古びた檜の駅舎を見て思いだす

ここは千年

すべて忘れてしまった後さ

人が湊を編んだ跡も

光が射した音の跡も

寂しさの跡も

ひとつ残らず風が吹いている

虫の息で歩む道の途中

振り返ると綺麗に並べられた椅子が目に入った

そんな人じゃないと壊し尽くした

人を傷つけて作った歌も

絶望で吐き出してしまった歌すらも口ずさんだ

すべて冷たい外気に溶けてくだけなのに

息をすれば聴こえる曖昧なメロディー

千年先も愛していたい

忘れないために旅したい

忘れないために恋したい

彼方にあったメロディーも

ずっとここにあった

忘れないでいてね

忘れないように歌いたい

忘れないように遺したい

九百八十一年先でまた聴いておくれ

後ろのビルが映した空の

先に見える街の深さを見て思いだす

ここは千年

すべて遺した私の死の後さ

春に見えた北斗七星も

音楽家の朝の葛藤も

あの日の私だから

千年が経っても私は生きている

流れた時間全部受け止めるのさ

大人になることも案外悪くないのさ

落ちてきたメロディーも

海の隙間にあったアイデアも

ここにずっとあったんだ

音になるのを待ってくれていたんだ

「疲れた川面」も

「Why don't you play the game?」も

私の音の記憶に眠るオーパーツだった

ああ 耳澄ませば聴こえる鮮明なメロディー

千年先も愛していたい

忘れないために旅したい

忘れないために恋したい

彼方にあったメロディーも

ずっと「今」にあった

忘れないでいてね

忘れないように歌いたい

忘れないように遺したい

死んだら桶にはこの曲を入れたレコードを入れて

曲を聴いて化けて出たい

葬式全部壊したい

阿呆になって出たメロディーも

ずっと「今」にあった

忘れねえよ、クソが

忘れないように歌いたい

忘れないように遺したい

九百八十一年先でまた蘇って

俺の曲で誕生日会等しようぜ

千年先でまた会おうぜ

千年先でまた会おうぜ

千年先でまた会おうぜ

思い出を全部抱えてここで会おうぜ

千年先でまた会おうぜ

千年先でまた会おうぜ

千年先でまた会おうぜ

思い出を全部抱えてここで会おうぜ