・・り、 (vo.ともりん)のジャケット写真

歌詞

とろり

NyariSounds

マグカップのふちを伝う

白い湯気

スプーンですくった蜂蜜が

ゆっくりほどけていく

一日を締めくくる

静かな部屋で

冷えていた指先が

少しずつほどけてく

誰かの期待に応えようと

強張っていた肩

固くなっていた心も

熱に溶かされて

柔らかいクッションに

身を沈めたら

深い夜の帳が

静かに降りてくる

急がなくても

いいことばかり

今夜だけは

何も決めずに

温もりのある

この静けさに

ゆっくり

ほどけていく

とろり とろり

溶け出してゆく

張り詰めていた

心の輪郭

甘いシロップが

満たしていくように

何ひとつ急がなくていい

この時間

とろり とろり

夜にまどろむ

柔らかなオレンジの光

壁に滲む影

読みかけの本を伏せて

瞼を閉じてみる

音のない世界で

ゆっくり広がる

ミルクのようにやさしい

安らぎの波

今日あったことも

明日のことも

少し遠くへ

置いてしまおう

ここにはただ

静かな夜と

ゆるやかな

呼吸だけ

とろり とろり

混ざり合っていく

現実と夢の

あわいの場所で

今日あったトゲも

まるくなっていく

なめらかな余韻に

身を任せよう

とろり とろり

深く沈んで

急ぐことなんて

ひとつもない

ゆっくりと

時間をかけて

固まった心を

やわらかく包み込む

温かな夜の

なかで

とろり とろり

ほどけて消える

眠りへ誘う

静かな呼吸

明日のことは

明日考えればいい

ただこのぬくもりを

抱きしめて

とろり とろり

甘く溶けていく

とろり とろり

夢の底まで

何も持たずに

沈んでいこう

とろり とろり

ミルクの底で

とろり とろり

おやすみなさい

  • 作詞者

    NyariSounds

  • 作曲者

    NyariSounds

  • プロデューサー

    NyariSounds

  • プログラミング

    NyariSounds

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『・・り。』

言葉の端に宿る、かすかな気配。
心がほどける瞬間、風が頬をかすめる速度、夜の底へ沈みゆく静けさ――。

本作『・・り。』は、日本語特有の繊細な情緒を宿す「〜り」で結ばれる3文字のオノマトペ・副詞をテーマにした、全12曲のコンセプト・アルバムです。

「さらり」と吹き抜ける風から始まり、「ひらり」「ゆらり」「ほろり」と心の機微をなぞりながら、夜明けの光の中へ浮かび上がる「ふわり」まで。アコースティックの温もり、洗練されたシティポップのグルーヴ、アンビエントのたゆたいが、移ろいゆく日々の輪郭を優しく描き出します。

日常の隙間に零れ落ちる、名付けようのない感情に寄り添う一作。どうぞ肩の力を抜いて、音の余白に身を委ねてください。

アーティスト情報

  • NyariSounds

    特定のジャンルに縛られず、その時々の強い関心や、求められる要請に対して最適なサウンドを導き出す変幻自在の音楽プロジェクト。 ファンク、レゲエ、ジャズといったブラックミュージックの系譜から、実験的なポップ/ラップ・ビート、さらには世界各国の民族音楽をブレンドしたインストゥルメンタルまで、その手札は多岐にわたる。 「枠に収まらないこと」それ自体がNyariSoundsのシグネチャーであり、ルーツ。デジタルプロダクションの技術を駆使し、あらゆるテーマやビジュアルを鮮烈な音像へと昇華させる。次にどの扉を開けるのか、その予測不能なクリエイティビティこそが最大の魅力である。

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