風想曲のジャケット写真

トラックリスト

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スピリット・シーズンの音楽は、風景の一瞬を音の絵画のように創造した、それは「音の個展」である。
曲のタイトルから既に聴く人々を静かなる音風景に誘う。時代に流されず、トレンドとは無縁の具象的サウンド音楽の世界を作り続けている。今回のアルバム「風想曲」は、スピリット・シーズンの代表的な曲を配信用として再ミックスを施した短編音楽作品である。


収録曲

1.「雪月花」
モノクロームで描かれた絵の中に、月が降らす雪が、小さな花を美しく妖艶に変化させているような、静寂な瞬間を表現している。スピリット・シーズンの代表曲。この曲は「梅の譜」「蝉」などの音風景短編集作品である。
本来、雪月花とは四季折々を指す語であり花の種類ではない。想像上の花の美をイメージした曲である。


2.「けものみち」

人の生きる道は誰も踏み込むことはできない。それは、まるで深い山の中で暮らす動物たちしか通れない獣道と同じように、誰も知らない道。明日には、その道さえ残っていない。
「人は知らずとも 時は流れる 風と等しき命 群青色に染めゆけど 一夜過ぎれば それもまた変わる けものの道は人知れず 風の記憶のみ知る」
ソプラノ歌手による後半の、この短い歌に、それが集約されている。


3.「七尾」

しの笛奏者、柳井勇の作品。七尾山に吹く風は神々の息吹であるという伝説がある。それを彷彿とさせる、山の雫の如く、その妖艶な笛の音が冒頭から美しく鳴り始める。非常に前衛的で美しく、そのシンプルな演奏による柳井勇とスピリット・シーズンのコラボレーション作品である。


4.「啓蟄」

日本の四季、春の始まりの営み「啓蟄」の一日を表現している。
全ての音が、それぞれに意味を成し、スローモーショナルな情景の流れを作っている。春の若干なる陽気の中、つくしが生まれ、蛙は目覚め、蛇は遠慮がちに起きてどこかに消えてゆく。何物にも邪魔されない自然の息吹。強き自然の中に生きている弱き動植物たちの、時に逆らわない健気な命の営みの一瞬を表現した作品。


5.「伊邪那美」

この曲は他の4曲と異なり、音楽的な表現を強調している。
日本最古の歴史書「古事記」に記された物語の中に登場する、イザナギノミコトとイザナミノミコトがモチーフである。
神話の中では日本で最初の夫婦とされるイザナギとイザナミ。イザナギの女房であるイザナミ(伊邪那美)が、イザナギへの悲恋ゆえに、姿と心が愛憎により変わり行く、怖くも物悲しい女性の心を表した曲である。

アーティスト情報

  • スピリット・シーズン

    スピリット・シーズンは、これまでに多くのタイプのサウンドを作り上げている。アナログ、デジタルに縛られず、決して前衛的ではなく、それは一瞬の情景を想像させるような、具象的なドラマサウンドである。風景の一瞬を音の絵画のように表現する手法は、タイトルは「楽曲の額縁」であり、曲のイントロダクションとして聴く人々を静かなる風景に誘う。 スピリット・シーズンのリーダー、キーボード担当のkosei.Nは、アナログ録音が主流だった時代から、長年にわたり数多くの舞台音楽、TV、ラジオ番組音楽、CM音楽など、多くの楽曲を手掛けている。

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