Lyric

ホームの自販機の紅茶のぬるさと、

どうでもいい話、かけがえないあわい。

時刻表通りの「じゃあね」を交わして、 

遠ざかる車窓、染まりかける空。

繰り返す当たり前が、ほんとうは奇跡だってこと。

移ろったその先でなくさないよう祈ってる。

あなたらしくいること、

わたしらしくいること、

それぞれの時間を重ねて輝くよ。

自由とか未来もわからないままで、

なにげなく描いた今日がだらしなくも確かに続いてゆく。

遠く飛び越えて受信した電波——

喜びだったり、哀しみだったり。

揺るぎなくなんかない、世界のグラデーション。

塩キャラメルの後味が残ってる。

瞳には映らない、言葉や想いのすべて。

花になり、やがて散る——それだけのことと知ってても、

離さないでいるもの、

話せないでいること、

それぞれ抱きしめてここまで来たんだね。

理由とか期待もなにもないままで、

なにげなく歩いた今日が新しい場所へ繋がってゆく。

夕空が燃え尽きて、

夜が巡った先には、

朝が待つだけさ。

あなたらしくいること、

わたしらしくいること、

それぞれの時間を重ねて輝くよ。

季節も時代も色を変えてゆくけど、

いちどだけのこんな今日がだらしなくも確かに続いてゆく。