Flyover Front Cover

Lyric

Fade

Kine Lune

君が一度も行ったことのない場所に、君の影を探してしまう……。

たぶん、僕だけが長く居座りすぎたんだね。

ベッドの君側は まだ温かいけれど

君の香りは 少しずつ薄れていく

肋骨(あばら)の間に 君の声を閉じ込める

そうすれば 君の名を呼んで 血を流せるから

君との愛は 決して騒がしいものじゃなかった

穏やかに、ゆっくりと死んでいくように、静かだった。

「いつかまた、戻ってこれるよ」と君は言ったけれど

帰り道を知らない亡霊(ゴースト)だっているんだ。

恋に溺れたのは、僕だったのかな

それとも、再び呼吸を覚えたのが、君だったの?

すべてのキスは 約束だったけれど

約束が 形を留(とど)めることはない。

吸い込む息のひとつひとつが

今も同じ場所を 切り裂いていく

二人とも変わってしまったのに……

僕は今も、君という名前を纏(まと)っている。

君がふと 振り返る仕草を夢に見る

僕がそばにいるか、確かめるためのあの動き。

今の僕は 暗闇の中へと振り返るけれど

君は どこにもいやしない。

君との愛は 決して騒がしいものじゃなかった

僕の血管の中で ハミングする残響(エコー)のよう。

「永遠なんて、ただの言葉だよ」と言って

君は 立ち去っていった。

君を嫌おうとしたけれど

憎むということは、まだ君が「特別」だということ。

忘れようとしたけれど

忘れようとすればするほど、それは「現実」になってしまう。

たぶん 愛は救うためにあるんじゃない

ただ、美しく「壊れる」ためにあるんだ。

恋に溺れたのは、僕だったのかな

それとも、岸辺(しおさい)を見つけたのが、君だったの?

僕の手は 空っぽのまま残されて

君がそこに 触れることはもうない。

吸い込む息のすべてが

ただ、痛みの中の君の名前になる。

二人とも 変わってしまったけれど……

僕だけが、あの時のまま 立ち止まっている。

君は ゆっくりと薄れていく

夜明けの空に 消える星のように。

僕はここに残り ——

自分自身が消えていく方法を、学んでいるんだ。

  • Lyricist

    Kine Lune

  • Composer

    Kine Lune

  • Producer

    Kine Lune

  • Vocals

    Kine Lune

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