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河野久寿の2ndアルバムは『Distance』をテーマに、ピアノ小品楽曲12曲と未発表音響作品3曲で構成されている。
世界的に蔓延したCOVID-19は、感染危惧による人の移動と接触の制限により、人との関わり方・生活のあり方を大きく変えてしまった。
特に物理的に人と距離を取らなければならないこの制限は、やはりその人間関係に大きな影響を与えている。
本アルバムは物理的・心理的・時間的な『Distance(距離)』をテーマにピアノの楽曲を中心に構成した。
人間関係も物理的・心理的に“距離感”が重要であろう。離れているからこそ想いも強くなるし、近過ぎれば見えないこともある。
故郷も同様に離れているからこそ、より心の拠り所となるのであろう。
空を見上げて星に目を向けると、未知なる宇宙の無限の広がりを感じさせ、様々な事を想起させるものである。
国家間も離れているから分かち合えないことがある。
時間的な距離においても、過去があるからこそ今があり、そして未来を想像させる。より良い未来にするためにも、過去に固執しすぎず、かつ今や過去を大事にしながらバランスの取れた距離感を保つことが大事なのだろう。
音楽が何か役割を果たせるとしたら、それは過去と未来とを繋ぐものであったり、離れてしまった人間や国家などを繋ぐ“架け橋”となるものではないだろうか。
このアルバムを発信するにあたり、何か少しでもその様な一翼を果たす一端となることを願うものである。
河野久寿
長崎県長崎市出身。作曲家。1999年国立音楽大学音楽学部作曲学科を首席にて卒業(有馬賞受賞)。2001年同大学院音楽研究科作曲専攻修了。第5回東京国際室内楽作曲コンクール第3位受章等。 2014年長崎がんばらんば国体・2016年ねんりんピック長崎の式典音楽、2021年長崎開港450周年式典音楽や、現代音楽から劇音楽やpops・電子音楽まで幅広い音楽を手掛ける。
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