カンベル「子供」
前書き、玄関を開ける鍵。年齢は二十七歳。
生前の後書き、玄関を閉める鍵。
死んだ迄の文献。
生きて来た過程。記憶の回想。
「0歳」最初の触れた事の無い体温。
覆う毛糸の毛布、不安事と希望。
初まりの干支に元日。
団地、狭い部屋だからこそ暖を感じた育ちと暴言。
心の病い、何ぞと冷めた子供。
世間は真っ白、真っ暗闇。
平成の前半、現代の経過。
携帯の電話、電車や車で会社。
親父の姿、仕事ほとんど家を出るわ。
貧乏な暮らし「何し幸せ」。
家庭の形も感情と変化。
月末、喧嘩。突き刺した己れの穴。
昼間は近所の子供と自転車。
夕暮れ、帰りの晩餐代わりに駄菓子。
「また明日」燈絶えずに同市。
鶴山団地で決定。
「新築、一軒家」引っ越しと夏の始め。
継続、数年。
外国車並ぶ敷地、真っ赤二人乗りと白。
新しい土地「泉北・御池」。
職と稼ぎ出した時期の手荒れ。
*
思うが儘にやった。
振り払う手元、虚しさ。
子供の僕ら枕元話す話。
将来の夢「あの頃何でもなれる気がした」。
歳数、過去を重ねた。
振った腕とありふれてた会話。
大人の僕らの金で話せない席。
煙草の煙と溜息。
話は戻る。尚、春通る。
道中に暗転し夜逃げと債務の処理負う。
身内事不幸を飲み干した親の背中。
無言と責任を取る番。
売却、数件「現状の維持」。
財産、名義も台無しの時分採る選択肢。
病状、母摂る錠剤「摂取と過剰」。
慣れ救急車、不意に訪れた日常の場面。
他所へ伝えないが己れが常。
凝っと無愛想な返事。
己れと御前等の通しの原稿は同じ。
「彼此、何処へ向かう?」。
確かめ合った思い分、同文の文献。
「前書き」に同じ名前。
己れの事以上に大事な存在への手。
*
思うが儘にやった。
振り払う手元、虚しさ。
子供の僕ら枕元話す話。
将来の夢「あの頃何でもなれる気がした」。
歳数、過去を重ねた。
振った腕とありふれてた会話。
大人の僕らの金で話せない席。
煙草の煙と溜息。
**
玄関を開ける鍵。
帰る場所の無い車と流しの電話。
左様ならをしない晩。
己れに疲れない何の場所に居ない明日。
玄関を閉める鍵。
帰る場所の無い車と流しの電話。
左様ならをしない晩。
己れに疲れない何の場所に居ない。
- 作詞
カンベル
- 作曲
906 / Nine-O-Six
- プロデューサー
906 / Nine-O-Six
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