

九月の風が
ページをめくる
暑すぎた夏も
もう終わるらしい
窓を開ければ乾いた風
昨日より少し空が高い
賑やかだった蝉の声も
いつしか静かになってた
暑すぎた夏だったな
仕事も街も眠れない夜も
もう過ぎ去ったけれど
あの景色だけまだ消えない
少し冷めた風に触れたら
ふいに浮かんだあの海の色
忘れたわけじゃないけれど
思い出すにはちょうどいい季節
短い夏で良かったのかもな
これ以上好きになる前で
暑さと一緒に過ぎていった
名前などないあの時間
寂しくないなら嘘になる
でも戻りたいわけでもない
疲れていた僕の毎日に
涼しい風をくれた人
真昼の海は白く光って
逃げ場もないほど陽射しが刺さる
そんな暑さを感じさせず
波打ち際を歩く人
日傘を揺らし裸足のまま
片手にヒールをぶら下げて
波と戯れる姿涼しげ
気づけば声をかけていた
海岸沿いの洒落たカフェ
グラスの向こうに青い海
バージン・ピニャ・コラーダ
二人の間に夏の色
短い夏で良かったのかもな
これ以上好きになる前で
たわいない話しでさえ楽しくて
思い出の色海に溶けていった
名前を知って少し笑って
それくらいが 心地よかった
甘い時間に酔うこともなく
それくらいが心地よかった
何度か会って食事して
何度か会って海を歩いて
帰りの車窓に映る
自分が少し軽く見えた
恋だったのかと聞かれたら
たぶん答えに困るけど
次に会う日を考えることが
いつしかあたりまえになってた
「来月から海外なの」
あまりに普通に君は言った
もう少し続いていたなら
きっと深い仲になっただろう
短い夏で良かったのかもな
深みに嵌まるその前で
季節が勝手にページをめくって
僕らを別々にしたけど
忘れたいわけじゃないんだ
戻りたいわけでもないのさ
ただ暑すぎたあの季節に
君がいたことを覚えてたい
夕暮れが少し早くなって
風の匂いも変わっていく
あんなに嫌だった暑ささえ
過ぎてしまえば ただの思い出
あの海も
あのカフェも
グラスに残った夏の色も
アルバムに挟んでおこう
短い夏で良かったんだろう
今はそれくらいでちょうどいい
恋と呼ぶには足りなかったけど
何もなかったわけじゃない
ギラギラしてた海の光
裸足で笑ったあの笑顔も
刹那のように過ぎたから
こんなに綺麗に残ってる
九月の風が
ページをめくる
暑すぎた夏も
もう終わるらしい
夏のアルバムを閉じて
すずしくなった街に向かう
- 作詞者
ToshiZo
- 作曲者
ToshiZo
- プロデューサー
ToshiZo
- プログラミング
ToshiZo

ToshiZo の“秋の入り口で”を
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秋の入り口で
ToshiZo



