

琥珀色の灯りが揺れて
グラスの氷が小さく鳴る
今夜が最後と知りながら
誰もそれを口にしない
窓に映った ふたりの影は
寄り添うほどに遠くなる
「寒くないか」と聞くあなた
その優しさが少し遅い
幸せなんて 振り向けば
煙のように消えるもの
それでも恋をしたことは
一度も後悔してないわ
別れ話は
静かな声が似合うの
怒鳴るよりも
笑顔で終わりたい
グラス越しの さようなら
最後の乾杯 ありがとう
愛していたと 言わなくても
瞳が全部 知っている
グラス越しの さようなら
涙はグラスに沈めましょう
明日の朝は きっと来る
女は今日も 前を向く
店の片隅で
古いオルゴールが
小さな音色を奏でている
マスターは何も聞かず
ただ静かに
新しい氷をグラスへ落とした
若い頃なら 引き止めて
泣いて袖までつかんだわ
今の私は 違うのよ
黙って見送る強さがある
恋は終わってしまっても
心の色は褪せないわ
あなたがくれた優しさも
私の明日を照らすから
男は背中で
さよならを語るけど
女は微笑みで
幕を下ろすもの
グラス越しの さようなら
最後の恋に 乾杯を
傷ついた日も 笑った日も
全部あたしの宝物
グラス越しの さようなら
未練は夜風に預けましょう
赤い口紅 引き直して
新しい朝へ 歩いてく
ありがとう
そのひと言だけ
胸に残して……
空になったグラスを置いて
椅子を静かに引く音
振り向かないまま
扉を開けば
夜明けの風が
優しく頬を撫でていた……
- 作詞者
夏目そら
- 作曲者
夏目そら
- ミキシングエンジニア
夏目そら
- ギター
ポン汰
- ドラム
ポン汰
- ボーカル
ポン汰
- ピアノ
ポン汰
- サックス
ポン汰
- その他の楽器
ポン汰

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夢を語っては消えていく男たち。
その背中を見送りながらも、女は今日も口紅を引き、歌い続ける。
笑って、泣いて、恋をして。
それでも最後に笑うのは、きっと女。
昭和のジャズ歌謡とブルースの香りをまとった、大人のための10篇の物語。
アーティスト情報
夏目そら
日本の伝統美と現代のエレクトロサウンドを融合させた音楽を制作するアーティスト。和楽器×エレクトロ、ボカロ×幻想的なメロディを得意とし、幽玄で切ない世界観を楽曲に込める。TuneCoreを通じて、より多くの人に音楽を届けたいと思っています。
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