歌詞

グラスの氷が　カランと歌う

思い出のページの　音がする

少し背伸びして参加した　大学最初の飲み会

騒がしい声と熱気の中　どうしていいか分からなくて

手にした黄色く透明な一杯　初めて口にしたその味

甘くて酸っぱくて少しだけ苦い　世界の全てが輝いて見えた

ああ　レモンサワー

弾けては消える泡が

まるで人生のようだねと　笑った

潮風が君の前髪を揺らす　初めての海辺のデート

緊張してうまく話せない俺の　グラスを覗き込み笑ったね

透き通る君の肌よりも眩しく　青い空より爽やかに

ごめんな　あの時の俺はきっと　君よりもそれに夢中だった

ああ　レモンサワー

弾けては消える泡が

まるで青春のようだねと　笑った

あれから10年　がむしゃらに走った

お前の寝顔と　小さな寝息が宝物

残業終わり　月明かりだけの部屋で

ただいまも言えず注ぐ一杯が　今日の俺をそっと労うんだ

ああ　レモンサワー

弾けては消える泡が

まるで自分のようだねと　笑った

おめでとう　大きくなったな

その手にしたグラスが　やけに似合うじゃないか

俺がそうだったようにお前も　これからいろんな味を知るだろう

嬉しい時も　辛い時も　まぁ飲めよ

親父からの最初の一杯だ

ああ　レモンサワー

弾けては消える泡に

あの日の喧騒と　君の笑顔が映る

疲れた夜と　お前の寝顔を浮かべ

甘くて　酸っぱくて　ほろ苦い人生だ

それでも悪くないよな

なぁ、レモンサワー

これからもよろしくな