

ぶーん……
冷蔵庫の 低温
まぶたの裏に 光
総菜の油が 白く固まり
箸で崩して 口へ運ぶ
味がしない
指先だけが 慌ただしい
目の前の光が ちかちかして
言葉のカスが 水みたいに増える
見ないって決めたのに
見てしまう
誰の声だ
誰の怒りだ
俺の中で かちかちと
何かが ほどける音がする
やめろよ
光を消しても まだ 消えるな
指が探す 探してしまう
見たくないのに 見てしまう
ほどけていく ほどけていく
俺が
いきが できない
部屋の隅に 空の皿
水だけ残って 冷たい
言葉は くっついて 濡れたまま
喉の奥に ひっかかる
笑ってる顔だけ うまくなって
「大丈夫」だけ へらへら並ぶ
ほんとは もう
違うのに
もし ドアが開いて
光の中へ 引きずり出されたら
俺は どんな顔をする
誰にも言えないまま
優しさのふりで
逃げるのか
みっともない
光を消しても まだ 消えるな
指が探す 探してしまう
誰かの痛みを なぞって
自分の心が すり減る
ほどけていく ほどけていく
俺が
いきが できない
文字の並びは ただの染み
それなのに 一日が 壊れる
飯がまずい
俺も 俺だ
……くだらない
それでも
光を消しても まだ 消えるな
指を握れ やめろ いま
まぶたの裏の のいずより
ここにいる 声を聞け
ほどけていく ほどけていく
それでも
ほどけたまま 歩け
箸を置く音
しんとする部屋
ぶーん……
- 作詞者
TAKU_
- 作曲者
TAKU_
- プロデューサー
TAKU_
- ボーカル
TAKU_

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ぶーん
TAKU_
ぶーん——低温の光が、夜を白く削る。
ただの文字のはずなのに、一日が壊れていく。
息ができなくなるほどのノイズの中で、それでも「ほどけたまま歩け」と言い直す歌。
アーティスト情報
TAKU_
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