歌詞

「悩みの数だけ、星が見えるんだ」と

君は歌うように呟いた

憶えてる？

あの故郷の夜空には

無数の星が降っていた

東京の光害は

僕らの悩みさえ

白く塗り潰して

どこかへ消してしまった

夜も眠らない

歪な箱庭で

僕ら 何を信じればいい？

僕らは「光」を求めていた

誰もが夢見ていた

あの日の憧憬

手に入れるたび

なにか失くしながら

それでも今日を

生きてゆけと

僕らは「愛」を信じていた

不完全でも

ただ満たされると

無邪気なままの昨日を

生きてきた

「心の数だけ、星が見えるんだ」と

君は憂うように呟いた

瞼の裏に浮かぶ夜空だけ

無数の星が瞬いてた

飽和した光に目が眩み

僕らは零等星さえ 見失った

あとどれくらい？

この世界は続くの？

僕ら 何を失えばいい？

僕らは「希望」に縋っていた

誰もが焦がれた 眩い光芒

手に入れるたび 星座を乱しながら

それでも明日を 信じてみろと

僕らは「愛」に気づいていた

“条件付き”でしか

満たされないこと

賢いフリで

互いに目を逸らしてた

終電間際のホーム

君がふいに黙った

ざわめきだけが

二人を置いていく

ぽつり と君が尋ねた

「ねぇ、最後に星を見たの、いつだっけ」

その一言が

どんな夜景よりも綺麗で

息が できなかった

僕らは“心”を探していた

誰もが失くしていた

焦がれるほどの衝動

ひとつ星が消え

ひとつ大人になりながら

僕らは明日を

生きていくから

僕らは「愛」を知りたがった

“無条件”でただ

満たされること

じゃあ、手繰ろうか

照らし出そうか

星が見えない

この夜ごと

愛と 共にあれ。