歌詞

ひとりきりの帰り道

鍵のかかったドアの前

母さんの名を呼んでも

返事は　もう聞こえない

警察の声　冷たい視線

「証拠がある」と　責められて

「お前だろ」　吐き捨てるように

誰も目を合わせない

まるで怪物を見るような目で

母を殺したのは　この僕だと

世界が　一斉に叫んでいた

否定の声は　喉に詰まり

涙すら　出てこなかった

あの夜　信じていた日常が

鈍く、音もなく、壊れたんだ

ひとつだけ信じてた

「僕じゃない」と言い切れる

僕は　確かに見たんだ

誰かが逃げる影を――

ひとりきり泣いてた日々

声も出せずに　うずくまった夜

誰より　わかってくれた

幼なじみの　あの笑顔

ただ　君だけがそばにいて

何も聞かずに　手を握ってくれた

「信じる」って言ってくれた

それだけで　世界が変わった

でも　ふとした癖　目の動き

夜にすれ違ったあの匂い

「まさか…」と心が軋んだ

疑うことさえ　怖かった

問い詰めた声に　彼は　言った

「君の母さんが…全部知ってた

隠したはずの　俺の罪を…

壊されたくなかったんだ

俺の　唯一の場所を――」

「どうして…」と叫んだ僕に

彼は涙を流した

「助けてほしかっただけ…

こうなるとは思ってなかった…」

罪は裁かれねばならない

親友だった君でさえも

それでも信じた　あの日々が

この胸を　刺し続ける

怒りが胸を焦がしても

涙じゃ時は戻らない

でも　憎しみだけじゃ

何も　救えないんだ

母さん　僕は進むよ

誰かを裁くためじゃなく

痛みを越えて　未来へ行く

その痛みごと　抱きしめて

あなたがいた　あの笑顔の場所へ

もう一度　光を　取り戻すため