よいよい よいさ よいさ よいさぁぇ
ようこそ我らがハチ温泉
線路の末の露天風呂へ
エントランスには犬の銅像
遠けりゃ送迎バスでどうぞ
壁も屋根も床も杉の木
だけど洗い場の椅子は檜
扉の先に光
辺りを立ち込める湯気の渦の中で
霞んだ巨岩が囲んだ泉に
新しくひらひら落ち葉が沈むと
湯に映る藤蔓に乗った
よいよい よいさ よいさ よいさぁぇ
よいよい よいさ よいさ よいさぁぇ
どこまで続くか見渡したら
向こうにもまた瓶子が見えた
桶に運ばれて夕焼けへ
たなびく紫の雲まで
ぼんやり灯り始める行燈
かがんで微笑む老いた番頭
熱る身体をうちわで冷まして
果てる居心地の夢を覚まして
風が吹いて身体拭いて
浴衣をまとって廊下滑る
古い毛筆の止め跳ね払いと
照らされた松の盆栽の横の宴会場では笑い声
聞いた事のある誰かの声
覗きたくて でも止めといて
暗くなっていく廊下滑る
扉の先に光
つないだ手の記憶の渦の中で
悲しみも喜びも舞い上がれ
思い出の波に飲まれては沈んで
清められ潔く無になれ
よいよい よいさ よいさ よいさぁぇ
よいよい よいさ よいさ よいさぁぇ
- 作詞
小林 十
- 作曲
小林 十
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忠犬温泉
小林 十