Lyric

酩酊、欠けた月は群青に染まってしまった

泥濘の砂嵐、聞こえない君の話

冥々、融けた星が呆然と日々を汚す

朦朧と雨曝し、もういない君の魂

闇の中音もなく雷鳴が照って

砕け散る空を割いて手を染めて奪った

欠けた星じゃ夜の闇は照らせないから

なにも救えない

僕を許して

あぁこんな世界だというなら――

哀歌をかき消す届かない砂風

世界を愛した君は世界に殺された

なのになにを守ればいい？

あぁこれが世界だというなら――

暗く染まっていく左手は空っぽ

世界をなくした僕は世界を壊してく

君を待っている

欠けてしまった双星

黎明、果てた夜の下に君の姿を探す

亡霊の花嵐　錆びついた君の証

冷々、落ちた花が杳然と未来を濡らす

放浪と憂さ晴らし　遣る瀬ない君の本心

君は言ったこの力は誰かのためにあると

そして行った僕を置いてどこか遠く向こうへ

欠けた星じゃ誰かの手を傷つけてしまうから

君が必要な　僕を許して

あぁこんな世界だというなら――

心を灼いてく痛みすら焦がして

世界を愛した君のようにはなれないや

僕はなにを愛せばいい？

あぁこれが世界だというなら――

闇に呑まれてく心はがらんどう

世界をなくした僕の願いはなんだっけ？

君を待っている

欠けてしまった双星

散々、探したんだ

だんだん、疲れ果てて

やっといま君をみつけたはずなのに

なぜだろうその目を見れない

『キミの願いは？』

あぁこんな世界だとしても――

君が愛していたたったひとつの世界だ

僕らの帰らぬ日々に欠けた手を振って

二度と許されなくても

あぁこれが世界だというなら――

いつかまた君に出会える日は来ないな

世界を愛した君がいまも照らしている

償いの日々を

あぁ　ひとり僕の上

空に光った双星