いつかの笑顔のジャケット写真

歌詞

ブレス (feat. シガキマサキ)

森分福

かすかな塩素に混じってるゴムの匂い

まつ毛に乗った水の球が落下していく

号砲とともに汗と水は混ざり

温度差と圧力が心拍を増やしてく

曲がる視界の中で真っ直ぐなフレア

耳の中で鳴り続く泡の残響

あと10秒このままだと終わるかも

浮いてくるのはただの抜け殻かも

柔らかく かつ決然として

口を開けろ 受け入れろ

呼吸それ自体を称えればいい

吐く息は歯磨き粉とお昼食べた

カレーの匂い

難しげなメロディーは長く続き

横隔膜が張り詰めてバウンドしている

アルトとバリトン

ソプラノやテノールたち

それぞれがそれぞれの

役目を果たしてく

華やかな存在と誰かが妬み

見せかけのアイコンだと自分で蔑む

その違いは大した違いなのですか

辛いのは襟の詰まった服のせい

しかも律儀にボタン留めて

頑なに今日は首を振るけど

明日にでも 解るかも

呼吸する間は生きているのなら

違うことをする人は

同じことをする人だと

あったことは あったことで

息を潜めてもなかったことにはできない

なかったことも なかったことで

あると言い続けても世界がすこし歪むだけ

息を止めないで 肺を閉じないで

ロングスパンの生命維持も容易くはないけど

強く見せないで 弱さを演じないで

見えないものは見えないままで

意味が生まれないことの意味を見出し

価値がわからないことの価値に気付くよ

ただ祝福するためだけの深呼吸

さすがにそれは誰も邪魔はできないし

  • 作詞者

    森分福

  • 作曲者

    森分福

  • マスタリングエンジニア

    佐藤まさたか(DOTs DOUND)

  • グラフィックデザイン

    田村未央

  • ギター

    森分福

  • ベースギター

    森分福

  • ボーカル

    シガキマサキ

  • バックグラウンドボーカル

    シガキマサキ

  • ソングライター

    森分福

  • プログラミング

    森分福

いつかの笑顔のジャケット写真

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熊本在住の音楽愛好家、森分福による2枚目のアルバムです。1枚目「おもいの軸足」に引き続き、各曲にゲストボーカルを迎える形で全11曲の「顔」についての曲集になっています。

いつか見た笑顔(#01"いつかの笑顔")
呼吸の苦しそうな顔(#02"ブレス")
遠くに見える顔(#03"対角線")
どうしても見たい顔(#04"気絶!")
いつか見えなくなる顔(#05"家路”)
笑えなくなった顔(#06"いつもは笑顔")
邪な気持ちを隠した顔(#07"ハンティン・ワールド")
すれ違う街の人の顔(#08"始発便")
無理に作った顔(#09"錠剤")
昔の知人の顔(#10"笑顔")
なんとか上を向いた顔(#11"街並み")

というように、タイトル通りでなく、頭に浮かんだのは幸せそうな笑い顔ばかりではありませんでした。笑顔はあくまで誰かのインターフェースからのアウトプット、それが何を意味するのかは、どうやらその都度しっかり考えないといけないようです。

アーティスト情報

  • 森分福

    森分福 [もりぶんぷく] 1973年生まれ。 (作詞/作曲/編曲、ギター/ベース/プログラミング等) どこにでもいる市井の音楽愛好家です。長く熊本に住み、アマチュアバンド・ソングサイクルのメンバーとしてマイペースに活動しています。ふと(でもないですが)思い立ち、30年作りためたモチーフを形にすることにしました。これまでの活動で知り合った友人たちが歌い、撮り、彩ってくれました。 皆さんの暮らしのなにかしら足しになるような"ポピュラー・ミュージック"がいつか作れたらいいな、と考えたりしています。 当面は「足」「顔」「手」の3枚のアルバムを自主制作にて構想中。

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    森分福の他のリリース
  • シガキマサキ

MBPK Recordings

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