

引き返すことのできる最後の夜に
靴紐そのまま薬局へ走った
髪を金色に染めた最低の夜に
クソ親父に言われた「似合ってねえぞ」
頭の中で思い描いていた俺は
もっと、もっと、かっこよかった
思い通りには
いかねえな、人生
何度も転んで、かっこ悪いとこも見せて
もう嫌になってしょっちゅう凹んだりして
それでももう一度だけ踏ん張ってみようって
これがどんなに醜くて、後ろ指を刺されたって
世界で一番俺が似合ってるだろって
かっこつけて歩いてゆく
金髪
元カノのストーリー
覗きにいったら書いてた
「私、多分B専だと思う」
あなたが好きでした
こんな俺で本当によかったと思います
たまに思い出して、辛くなる夜もあるけど
あなたが笑っていればそれでいいんだって
思ってもないくせに願ったりして
これもいつか大人になって、忘れちまったりするのかな
それはそうと今の彼氏さんよ
「クソほど似合ってねえぞ、金髪」
負け惜しみじゃない
絶対
絶対
絶対
多分
多分
「ならもう俺そろそろ行くわ」
玄関で靴を履き、振り返る
「顔は上げていけよ、金髪に猫背は似合わねえから」
「そんなことわかってんだよクソ親父」
だって金髪は、だって金髪は
世界一かっこいい
ライオンと同じ
今はまだ似合わなくたって
いつかこれが似合う男になると
誓った、決めたんだ、二言はねえよ
俺よさあ、走りだせ
だから何度転んだって、辛くなる夜がきたって
零れ落ちる涙は弱音と一緒に
唇のカサブタごと飲み込んでやれ
今日も強く生き抜いて
強く地面を踏みしめて
まだ終わっちゃいねえなんて強がったりして
かっこつけて走りだせ
金髪
髪を金色に染めた最高の夜に
靴紐そのまま未来へ
走った
- 作詞者
林隆太
 - 作曲者
林隆太
 - レコーディングエンジニア
VELVET STUDIO
 - ミキシングエンジニア
VELVET STUDIO
 - マスタリングエンジニア
VELVET STUDIO
 - ギター
林隆太
 - ボーカル
林隆太
 

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百獣の王 (弾き語りVer.)
林隆太
 
アーティスト情報
林隆太
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