Lyric

凪いだ心の在り所　探した暁闇

朝朗に夢うつつ　手を伸ばして

蝉の音も鳴り止むような火点し頃

走る背を追いかけてた　淡い追想

巡り巡る時の中　変わることなく

涼風のように舞う　その姿を探した

咲き誇る恋の花と　言い知れぬ幼心

「好き」の意味も解らぬこの身では　話せなかったんだ

季節彩る花のように　この刹那あやなすなら

ガラス玉 みたいなその眼に　映れたでしょうか

花は盛り過ぎれば　散りゆくものだって

叶わないと呟いた　雲がかかった心模様

想い抱え雨宿り もしも君なら

夕立の方へ 手を引いて 共に居てくれる？

狂い咲く恋の花よ　花冷えに踊らされて

雨足が引いては揺らいでいる　伝えたかったんだ

見惚れては面映くも その記憶がただ愛しい

届かないのならばと仕舞い込む　響くは鈴の音

咲く花火　下駄の音は少しずつ霞んでゆく

埋まらない二人の距離

また想うのだろう　柔らかなその笑顔を

いつかまた 出会えたその時には、ちゃんと言うからね

咲き誇れ恋の花よ　この恋は 実らずとも

想うこと　それすらも美しい　暁闇へと