歌詞

あの日と同じ匂いがした

夏の草原に混ざる土と風

麦わら帽子が風に舞って

君の笑い声が空に消えた

通り雨が洗った空に

眩しく揺れる夏の太陽

忘れたふりをしていただけで

本当はまだ君の影を

探し続けていたんだ

あの夏と同じ快晴が

何も変わらずにそこにはあるから

今でも思い出せる 君の声も仕草も

「10年後もずっと先の未来でも

この場所で笑い合おう」って誓った

あの日の君に届くように

夏空に影を送っている

夏草が薫る丘の向こう

色褪せずに咲く向日葵の群れ

あの日みたいに駆け出したら

どこかで君にまた会える気がして

夕立後の濡れた道を

今は一人で歩いている

蜩の声に紛れるように

僕は涙に頬を濡らしている

あの夏に置いてきたまま

言えなかった「さよなら」の言葉を

ただ伝えたいだけ もう届かないとしても

君の笑顔が滲む空の果て

そっと手を伸ばしてみる

胸の奥に残る感傷が

まだ消せないままでいるから

凪いだ空に映る君の影

「またね」って言ったような気がした

僕は明日を見据え歩き出す

視界は澄み切っていた

あの夏と同じ快晴が

何も変わらずにそこにはあるから

今でも思い出せる 君の声も仕草も

「10年後もずっと先の未来でも

この場所で笑い合おう」って誓った

あの日の君に届くように

夏空に影を送っている