utsusemi Front Cover

Lyric

utsusemi

Arroz

夏が終わる

涙の結末が夜風しめらす

紫陽花の青が

ただただもう恋しくて

鏡の奥 冴えない顔して

曇っているのは

ガラスだけじゃないな

夏が通り過ぎるだけなのに

どうして

前とは変わってしまった僕だ

初夏の生ぬるさが

二人の温度に

取り憑いてしまったみたいで

僕たちの茹だるような熱さは

逆に夏に盗られたみたいで

夏が連れてきたような恋は

僕を脱け殻にして過ぎ去ってしまった

夏が未練だけ残したから

鈴虫鳴く今日もまだしがみついている

空にもなり切れない

未熟な空蝉

花火が舞う 真夏の腕に抱かれて

光ばかり見ていた

かき氷と汗ばむ頬が

眩しくて

頭にキンと焼きついた

桜並木の優しさや

メタセコイヤの愛らしいレンガ色を

二人で探す季節が

何度も僕たちを

攫うはずだったんだ

夏が連れてきたような恋は

僕を脱け殻にして過ぎ去ってしまった

叶わない僕のこの想いは

木枯らし吹く今日も

何処か彷徨っている

移ろう世界でひとり

錆びつく空蝉

いつかまた会う日が来るなら

抱き合わなきゃ死ぬような

そんな凍える冬にしよう

今度は熱さ盗られないように

脱け殻みたいになってしまわないように

遠くで夜が明ける気がする

鳴り止まない朝日が

街を包んでいく

街角では今日も誰かと誰かが

ともに歩む 未来を描く

いつかこの胸空いた穴も

誰かを迎えるための部屋となるだろう

苦しむ ただそのことだけで

僕らは生きることを全うしている

最後は空になる 遥かな空蝉

  • Lyricist

    Yura Nomura

  • Composer

    Yura Nomura

  • Producer

    Yura Nomura

  • Mastering Engineer

    Yura Nomura

  • Graphic Design

    Yura Nomura

  • Vocals

    yuzu.

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    Arroz

A song by the sibling duo ARROZ

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