The Foam Boat

静寂の湖に浮かぶ舟
オルゴールの音がさざめく夜
月の涙が水面に落ちて
波紋の向こうに誰かが笑う

ひとひらの記憶を紡いでは
指の隙間に零れ落ちる
掴めば消える夢の泡
遠く遠く流れてく

泡沫の舟に乗り
ゆらりゆらり揺られながら
時の果てまで行けるなら
君に会えるのでしょうか？

霧のかかる岸辺の影
歌うように語る言葉
「いま在るものは すべて幻」
それでも瞳を閉じたくない

星を数えた夜の果て
夜明けは来ると誰が決めた？
ひとしずくの願いを抱いて
舟はまだ漂う

泡沫の舟に乗り
ゆらりゆらり揺られながら
時の果てまで行けるなら
君に会えるのでしょうか？

白い霧がすべてを包む
名もなき舟は どこへ行く
目を閉じたら ただ聞こえる
遠く 遠く 君の声