Lyric

春を待っている君の姿に

足早に過ぎていく景色に

白い息が君の姿を霞めるけど

いつになく空気が澄んでいた

君を纏い運んでいく風が

高鳴る胸のざわめきを優しく持ち上げた

ねえ、僕の事まだ信じてくれるかな

約束の終わりまで

君が瞬きをする度に

散り散りに舞っていく記憶を

拾い集める僕を横目に空を仰いだ

春が僕達を包み込んで

憂いも哀愁も取っ払って

巡ってくこの季節がほら

何度も僕は君に恋をする

そう春風が君を呼んでいた

砂埃さえも味方につけて

君となら僕は何処までも行ける気になっていた

燕も空を飛びたがっていた

期待だけが胸を膨らませて

枯れたままの花の名前をまだ

言葉が邪魔になっても

記憶が道を塞いでも

構わない君が道標だ

君が瞬きをする度に

ばらばらになってく想いを

繋ぎ合わせる僕を横目に涙ぐんで

春が僕達を包み込んで

憂いも哀愁も取っ払って

過ぎていく甘いこの時間が

まだ僕等は抜け出せずに

つぎはぎだらけのパズルの様な

踵がすり減った靴の様な

痛みにぶら下がりながら僕等愛を語る

疑うよりも君を愛して

壊すよりも君だけを包んでいたい

いつか言葉も要らないような

君が瞬きをする度に

頬を伝い、散っていく涙は

春の終わりを告げる桜みたいで

風が僕達を包み込んで

期待も不安も取っ払って

過ぎていく淡いこの季節が

僕等はまた春に融ける