照らされている月が
羨ましいだなんて
思ったことは一度もないけど
スポットライトが指す席を見ていた
1+1が2であるように
冬の息が白いように
自然でさも当たり前に
埋まっている最前の真ん中
両手は十分なのに
他に何がいるっていうの?
クリスマスのイルミネーションも
浴衣姿の花火大会も
我慢するからもういらないから
そのチケットだけが欲しいの
それ以外なんていらないから
始まったばかりの第一章に
今は栞をはさんで閉じる
ただその席が空くのを待っているだけ
来るかどうかわからない
明日を見上げる太陽
周りまわって同じところまで
たどり着くものと信じていたよ
坂道の急斜面で
左手を飲み込む握と
冷たい白が指紋に滲んで
あったかいなと強がってみたよ
両手は塞がってたのに
どうして気づかないでいたの?
遊園地の大観覧車も
最上階から見える夜景も
我慢するからもういらないから
そのチケットだけが欲しいの
それ以外なんていらないから
この80ページに詰まっている
あの日にもう一度施錠する
ただその席が空くのを待っているだけ
物語の奥にこの気持ちを
1番奥に追いやって
左端から順にめくって
私のものにできたらいいのに
クリスマスのイルミネーションも
浴衣姿の花火大会も
我慢するからもういらないから
そのチケットだけが欲しいの
それ以外なんていらないから
始まったばかりの第一章に
今は栞をはさんで閉じる
ただその席が空くのを待っているだけ
ただその席が空くのを待っているだけ
- Lyricist
Shiho
- Composer
Shiho
- Producer
RYO
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