Lyric

陽の沈まぬ紫の空　迷える言の葉は

遠く　思考に漂う

想像を経由する　虚構的な視認

若き詩人の眼には　今何が映るだろう

生まれてきたことへの　後悔を細い根に絡ませて

密やかに花開く綾の魂

透明な祈りは　唯信じるものの先へ

啓かれる灰色の夢　儚い言の葉を散らす

落日の便り

硝子に映る記憶の　錯覚に縋る

限られた光に　今何を願うだろう

触れられぬ夕雲　不安定な残像滲ませる

朧の虹よどうか　届けて欲しい

透明な「想い」の毒に　溺れる前に

生まれてきたことへの　祝福は穏やかに降り注ぐ

静かなる旅路に綾の祈りを

透明な軌跡を辿る先に　唯ひとつの　安らぎを