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昨年2024年にリリースしたオリジナル・アルバム『しゅー・しゃいん』を携えて、全国各地、東アジア、果てはモンゴルやホンジュラスを旅してきた寺尾紗穂。2025年の初夏に新作となるカヴァー・アルバム『わたしの好きな労働歌』を、CD・アナログ・サブスクリプションにてリリースします。(一般発売:6月25日/先行販売:6月21日@東京・草月ホール公演)
4月30日には第1弾先行配信シングルとして、山形・最上の船歌から生まれ、寝させ唄として伝わる「エンヤマッカゴエン」を、6月11日には第2弾先行配信シングルとして、東京・板橋に伝わる、麦打ちの時に歌われた労働歌「板橋の棒打ち歌」をリリースします。
古くから日々の暮らしの中で育まれ、さまざまな心情を纏って日本中で歌われてきた労働歌を中心に、行事歌や子守唄などを含めて13編をセレクト。それらに新たなアレンジで再び息を吹き込み、あだち麗三郎、伊賀航、歌島昌智、小林うてな、近藤達郎、チェ・ジェチョル、やぶくみこ、大熊ワタル、音無史哉、Altangerel Undarmaaといった音楽家と共に現代に蘇らせます。岩手の行事歌「あらぐれ」では、折坂悠太とのデュエットも披露しています。
今作では、寺尾がライブで全国を訪れる中で見つけた楽曲や、アートプロジェクトのリサーチで出会った楽曲がおさめられており、すでにライブでも聞き馴染みのある曲もちらほら。農作業の苦労や女工の弱い立場についてなど厳しい当時の状況が綴られながらも、音楽としてどこかユーモラスな趣があったり呪術的なリフレインがあったり、ゆえに歌という形で残ってきた逞しさと凛々しさをそれぞれの楽曲から感じ取ることができます。
『わたしの好きなわらべうた』(2016)、『わたしの好きなわらべうた2』(2020)に続く、寺尾紗穂がどうしても伝え残したい歌。働くことは身体を酷使する作業だったころ、その道連れのように寄り添った歌たちは、現代の生活とは遠く異なる環境で生まれたものばかりですが、日本独自のリズムの豊かさと旋律の美しさを連れ立って、時空を越えてこの作品で今の世代へと受け継がれていきます。
1981 年東京生まれ。2007 年ピアノ弾き語りアルバム「御身」でデビュー。 大林宣彦監督の 「転校生 さよならあなた」、安藤桃子監督の「0.5 ミリ」な ど主題歌の提供や CM 楽曲制作 (KDDI、JA 共済、PGF 生命ほか)、新聞(日経、北海道新聞)やウェブでの連載も多い。 オリジ ナルの発表と並行して、土地に埋もれた古謡の発掘、リアレンジしての音楽発信やライフワー クとし、『ミュージック・マガジン』誌での「寺尾紗穂の戦前音楽探訪」を連載中。 松本・浅間温 泉の「ユアリテ」(2021)や高知・須崎の「現代地方譚」(2022)など各地のアート・プロジェクトに 招聘され、リサーチを経ての表現活動も増えている。2009 年よりビッグイシューサポートライブ 「りんりんふぇす」を主催。2024 年に 11 回目を迎 え山谷の玉姫公園で開催された。 2022 年ドキュメンタリー「Dear にっぽん」(NHK)のテーマ 曲に「魔法みたいに」が選ばれ、教科書『高校生の音楽 I』(教育芸術社)にも同曲が掲載され る。 10 枚目のアルバム「余白のメロディ」は『ミュージック・マガジン』の年間ベスト(ロック部 門)の 10 枚に選ばれた。 2023 年オランダのアーティスト Charlotte Dumas の映像作品にピ アノ即興曲 を寄せ、写真集『Ao 青』にも QR コードで音源を収録。 最新刊は『日本人が移 民だったころ』。(河出書房出版) 音楽家や詩人、編集者などさまざまな知人に声をかけ自身 が編集するエッセイ 集「音楽のまわり」「わたしの反抗期」の出版シリーズもてがける。アルバム近作は「余白のメロディ」、写真家・石川直樹、映像作家・三好大輔 と作ったインス ト・アルバム「流した涙の数だけ美しい虹がたつ」。 あだち麗三郎、伊賀航と共に 3 ピースバ ンド「冬にわかれて」でも活動を続けている。
korogisha