Lyric

他人の口を借りれば

美しいばかりの戯曲

剥いで生身の実感を

焦熱の生命の模様

精緻な言葉で昂る報酬系

今日も美味しいです

まるで手に負えぬ情緒纏綿

残機を指折り数え

費やし消えるだけの積載機

沈殿する身体　砂を噛む

鏡の中　尖る自意識

無様も忸怩も終わらせなどしない

捲土重来　高らかに笑い

今を時めく変則

誰かの舞台装置なものか

この身を使い切る迄　足掻くだけ

壊して積み上げてまた壊して

アムリタだろうが　汚穢だろうが

喰らい尽くして猶足りない

撫で心地の良いように

整えられた現代人

余白のない画面　呼吸困難

おざなりの金言だけじゃ

満足できぬ我儘ボディ

貪欲な五感　まだまだ

捲土重来　高飛車に歌い

核心までも触れてみたい

後出しの運命の声

甘く聞こえるならば振り切って

空々しい科白　片手袋投げつけるわ

己の為に差す紅こそが

この世で最も鮮明だ

己を暴き出す鳴動が

焦熱の生命の模様