Lyric

咲けば咲くほどに　立つ香りに埋もれて

吹けば吹くほどに　裏窓辺から広がりゆく

ああ　世界はその果てしなさで　恐る恐るの足を竦ませるけど

春から夏へと　羽の色も遷った　（I remember）

秋から冬へも　美しく囀り続けた

ああ　時間はその容赦なさで　薄皮の希望を削り去ってゆく

そう　空間は踏み越えられない　氷の境界線を突きつけてゆく

存在とは　刻み込まれたメモリー　即ち

存在とは　編み込まれ続けるメモリー

だからキミはもういない　ボクのメモリーにしかもういない

いまさら　ひとをわすれやはする

映像とは　輝きを溶かし込まれたメモリー　ゆえに

想像とは　美化され磨かれ続けるメモリー

存在・・・それは密に刻み込まれたメモリー

メモリーの中にだけ　すべて育まれた存在はある

大切なメモリー　消えたあの日から　花の香りを身に纏い

キミの名を名乗って夜風に洗われ　ただ孤独を舐めに誰かを求め

そして初めてわかった　高いヒールじゃそんなに早く歩けない　とか

意識が人格を統合するなんて　とんだ個体の思い上がり

流れ続ける素粒子の　乗り物にされているだけ

季節が幾度巡っても　窓辺の小鳥が歌を変えても

扉を開ければいつもの光景　砂漠の嵐

君を携えて生きている　サフランの窓辺に

ボクのメモリーが　キミのメモリーと　やがて尽きるその日まで

君を携えて生きていく　サフランの窓辺に

キミのメモリーが　ボクのメモリーと　ともに果てるその日まで

存在とは　メモリー