誰だって名画が瞼の裏側にあって
ふとした時 その目を閉じては
モチーフと目が合う
運命のいたずら 記憶に額縁はなくて
見返す時壊さないようにと なるだけ丁寧に
とても鮮やかな表情で
この手掴んで引き寄せたの 季節に飛び込んだの
日々に溜まった涙に色を落とした代わりに
容易くも真っ直ぐ わたしの心を持ってった
夏を謳った光に顔をさらしたときに
瞳の透き通った
あなたを好きと思った
いつだって名画は 肝心の名前が出なくて
それもそうか過ごした時間は一言ではとても
言い表せない 書き表わせない
忘れるには重すぎるほどの大作
ぬるい夕凪に包まれて
どこか昔より色褪せた波に想いを馳せながら
聞き慣れた言葉さえ海の向こうにお預け
あまりに甘い恋 わたしの足元置いてった
覚束ない両の手でそれを掬っただけで
声が届く気がして あなたに話しかける
もう二度と戻れない季節こそ美しい
痛いほど愛を溶かしたところで半透明
拙くも思い出を今に塗り重ねてみるけど
日々に溜まった涙に色を落とした代わりに
容易くも真っ直ぐ わたしの心を持ってった
夏を謳った光に顔をさらしたときに
瞳の透き通った
あなたを好きと思った
- Lyricist
Henrii
- Composer
Henrii
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