Lyric

言いたくて言えないまま

溢れだす痛みが重なる

瞼の裏であの日の君と笑い合う

沈んでいく太陽が

オレンジ色に変わる

俯いた頬をその色に染め上げてく

今でもカバンの奥深く隠している

小さな秘密はまだ

打ち明けられそうになくて

伝えたいけど

伝えたくもない

二律背反する感情

なんでもない

なんてことないけど

瞼がまた熱くなるんだ

たとえば　帰り道で

たとえば　偶然会えたら

意味なんてない空想に苦しんでる

たとえば　あの子じゃなく

たとえば　わたしだったらなんて

意味なんてない妄想に救われている

触れたら壊れる根拠はないけど

今もこの手を伸ばせず過ごしている

眠ったままずっと

夢を見れたらいいのにな

そうやってまた君を想ってる

ちょっとだけ背伸びしたヒール

靴擦れして

毛先も少し巻いた

誰かの視線に期待して

突然のようにお母さんだとか

友達に電話したくなる

それはいつも君のことを想い出して

心が締め付けられるとき

たとえば　本屋さんで

たとえば　ばったり会えたら

なんて陳腐な物語を描いてる

たとえば　３年後に

違った形で会えたら

それでもいいくらいに君を想ってる

いつもと同じ夕陽に

安心してしまう

二度と戻らない今日なのに

ほら

また

「願えば叶う」なんて

誰かが言っていたことを

馬鹿らしいくらいに

今も信じてる

頭でわかってるのに

心がわからないふりして

君の笑顔がどうしても忘れられなくて

触れたら壊れる予感に諭され

今もこの手を伸ばさずに過ごしている

一緒に帰ったあの日を今も思い出す

手を振る君が笑ってる

今だって君を想ってる