Lyric

夕暮れの風が　まだ語られない秘密を抱き

ガラスに指で　忘れかけた形を描く

ノイズを裂くように　鼓動がひとつ響いた

水面に揺れる淡い光

雲は行き場をなくし　空をさまよう

鐘の音が一度だけ鳴り響き

記憶の奥で　まだ消えずに漂う

僕らはただの火花　静電の庭に咲いて

夜が近づいても　まだ微かな光を放つ

ひび割れた空の向こうへ

僕らは揺れて　滲んで

幽霊だけが知る　あの秘密のように

看板の灯りが　かすれた声で瞬き

夢はひび割れからこぼれ出す

時間はゆっくり曲がり　やがて裂け

紙のような心に　傷を描いてゆく

掴んだ意味は煙になり

もろい真実は　いつも笑い話になる

僕らはただの火花　静電の庭に咲いて

夜が近づいても　まだ微かな光を放つ

ひび割れた空の向こうへ

僕らは揺れて　滲んで

幽霊だけが知る　あの秘密のように