Lyric

兜蟹が干涸びる

水辺から離れ右往左往

兜蟹の青い血が

向こう見ず呼び水誘い水

誰かが指差し見ている

今だけは君らに渡すよ

笑われて泣かれて飽きられたら

大袈裟にだけはしないで欲しい

営み続けよう共に

私の仲間は消えた

誰かの誇張や流布で

変わらない終わらない日日

姿を変えず　ただ生きていたい

姿を変えず　ただ食べていたい

姿を変えず　ただ床に就いて

それだけで何と難しい事か

中身を変える　ただ生きて痛い

中身を変える　ただ食べて痛い

中身を変える　ただ床に就いて

それだけで何と難しい事か

いつの間にか歴史と呼ばれて

傷すら勲章と化した

筋を通し得られるものなど

たかが数年の暇に過ぎず

成りたくて成ったのではない

成らなければ滅びゆく定め

幾多の分岐のその先で

理由を持って道理と化した

兜蟹が陽を浴びる

何億年もの時の中で

兜蟹はただ耐える

皆朽ちて消えるその未来へ

いなくなるまで　ただじっと待つ

いなくなるまで　ただそっと待つ

いなくなる日が　またきっと来る

いなくなる日が　もうやって来る

いなくなるまで　ただじっと待つ

いなくなるまで　ただそっと待つ

いなくなる日が　またきっと来る

いなくなる日が　もうやって来る