Lyric

桜が舞うたび　思い出す声

名も知らぬ君が　微笑む春に

僕の時間だけ　止まっていた

初めて会った　桜の下で

誰よりも遠い　誰よりも近い

君はまるで　夢のように

名を呼ぶ前に　風になった

その笑顔を　なぜだか知ってる

でも思い出せない

初めてじゃない　この気持ち

春が教えてくれる

桜が舞った日　君に恋をした

咲いて　そして散っていくように

出会いの中に　別れがあるなら

せめて今だけは　君を感じていたい

次の春も　君はそこにいた

何も覚えていない　君にまた恋をした

同じ名前を　また名乗って

同じ涙が　胸に落ちた

君に会うたび　僕の記憶から

何かが削れていく

でも　それでもいいと思えた

君を守れるなら

桜が舞った日　君に恋をした

約束もできない春の奇跡

来年もまた　君に会えるように

僕は君を　忘れてはいけない

今年の春も　花は咲いたけど

君はどこにも　現れなかった

何かが終わった気がして

風が　寂しく笑った

やっとわかったよ　君の優しさ

僕の未来を　記憶で守ってたこと

最後の春に　君はすべてを

置いて　消えていったんだね

桜が舞った日　君に恋をした

もう二度と会えないとしても

風が運ぶ　あの笑顔だけは

ずっと　僕の春に咲き続けている

ひらひらと　花びらが落ちて

「また来年、君に会えるように」

その願いごとだけが　春に残った