Lyric

春が終わりを告げるその瞬間

嫌に湿気った風が吹いてきた

まだ寝ていたと目は霞んでいる

また一人で起き上がらなくちゃ

君が買ったみりんも

中身の残ったシャンプーも

僕には使えないものばかり

戻っておいでなんて言わないから

せめてお別れの言葉を僕に

君の涙もあの日の嘘も

指の間をすり抜けて落ちていく

君の笑顔も描いた未来も

まだ夢の中僕を締め付ける

五月雨の降る忙しない日々に

君は

パッと消えた

二人で寝転んだ布団の上の陽だまり

前髪が風に揺れていた

「まだ寝ていたい」と僕はそう言うけど

また一人の抜け殻ができた

君がくれた手紙も

二人で買ったTシャツも

僕には捨てられないものばかり

戻っておいでなんて言わないから

せめて君だけの足跡を消して

小さな癖やあの日の言葉

指の間をすり抜けて落ちていく

「いつまでも一緒」と言った君の顔

まだ夢の中僕を締め付ける

五月雨の降る忙しない午後に

君は足跡残して

胸騒ぎとともにやってきた

雨が僕の目を遮るけど

もう止んだっていつまで経っても

ずっとずっと見えないままなんだ

今日も僕だけ大きな布団の上

小さな心がフッとまた顔を出す

影に縛られて忘れようとして

君じゃないほかの人探してる

また朝が来て窓を開けるけど

まだ雨は降り続いてる

君の涙もあの日の嘘も

指の間をすり抜けて落ちていく

君の笑顔も描いた未来も

まだ夢の中僕を締め付ける

五月雨の降る忙しない日々に

君は

パッと消えた