

微かな咳気に吹かれて
軽く颺がった紙切れは
空から勁草を見ている
罅割れた緑のパレット
柔らかな瘴霧にひらと
溜め涙が乾き涸びても
鍵裂きの袖が靡いては
爪先に体を預けている
運に愛され過ぎていたのだ
緩やかに擦り減る爪下皮
疾うに枯れ損なった祿無き
ぼうと遠方の火事のような
薄霞と陽炎の中
虹に押さえつけられた向日葵が
二十一度の夏を蔽っている
蜜蜂が雲霄を干すように
耳元で轟と泣いている
残りものを俟って
唯毀れものを数えて
癙憂を転がすうちに
結び目が凝り固まってゆく
孤雲は独りでに去ってゆく
相看て孤独を摘み取る
向こうの山の青いのも
私の太く草臥れた白も
花の黄色を薄くはせぬ
嫩葉に目を瞑る黄口は
足許なる荒蕪を盯盯と
落叶の先で書き止した
似たり寄ったりの風景
その分だけこれからを受け入れなきゃね
徒杠を踏み外した鹿豕
杌木が葉に充てたらしい
生命の燃焼のような
雲を遏みたかった
曇もないのに淀んでいて
深い沈黙で昊を見上げている
体の均衡を保つよう
雨滴より大きな涙を絡っている
風もないのに颯とばかり
私の欠点を算え立てて
樲棘の輪廓を伝う
極浦の貝砂で暈すなら
褪せた夢を勧めるような
円い星座を見せて
雲のない空が頼りないようで
月の光を弔うよう
鳩は青霄に霞み行く
私は水平線に全てを暈して
真砂に文字を印している
- Lyricist
Ameka
- Composer
Ameka
- Producer
Ameka
- Mixing Engineer
Ameka
- Mastering Engineer
Ameka
- Vocals
KAFU, Kazehiki
- Background Vocals
Sekka Yufu

Listen to Summer Anxiety (feat. KAFU & Kazehiki) by Ameka
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Summer Anxiety (feat. KAFU & Kazehiki)
Ameka