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古くから伝えられる「冬の夜の魅力」を高めてくれる雅で心地良いジャズピアノコレクション。平安時代には多くの物語が描かれた。その中でも、源氏物語の美意識を受け継いでいるといわれるのが、菅原孝標女が紡いだ『更級日記』。その中で彼女は「冬の夜の、空さへ冴えわたりいみじきに、雪の降り積もり光りあひたるに、篳篥のわななき出でたるは、春秋もみな忘れぬかし」と、冬の夜の美しさを讃えている。要約すると、冬の夜の凛とした空気の中、雪が降り積もり、縦笛の音色が聞こえてくると春秋のことを忘れてしまいそうだ、という。今作『Winter Midnight: 心地よい夜に聴きたいジャズピアノ』は、日本の古くからの言い伝え通りの冬の夜の魅力を彩ってくれる、雅なピアノコレクションだ。