Lyric

風は静かに樹々を冷やして

退屈を拐っていく

少し分厚めのマフラーを

そっと巻き直して

心躍らす街の電飾と

去り際のキスを他所目に

ごめんねと笑うあなたの

足音を待ってる

クロードが描く

名作映画のような話は

似合わないから

ただあなたを見つめていたい

そっと手を握ったまま

駆け出していく姿が愛しくて

守りたいと思ったそんな幸せ

何よりも暖かくて

煌めくような景色の中

真っ白な雪が2人を包む

「あともう少しそばにいて」と

言いかけて

冬は密かに時を報せて

蕾を待たず去っていく

たった1秒後の未来のことも

知らない私に

ふと不安になる

本当の優しさってさ、どんなの？

わかんなくなるよ

嘘のひとつも演じれなくて

「好きだよ」ってあなたが言う

悲しくなんかないのに泣きそうで

確かめ合うように離さないように

吐く息ごと抱き締めてた

心がゼロになるたび

会いたくなる私を許して

あと何回この雪を見れるかな

揺れるキャンドルの香り

透き通るような空気と鐘の音

乾いた夜空に星並べて

あなたを想い続けてた

そっと手を握ったまま

駆け出していく姿が愛しくて

守りたいと思ったそんな幸せ

何よりも暖かくて

煌めくような景色の中

真っ白な雪が2人を包む

「あともう少しそばにいよう」って

言って

この小さな白い世界の真ん中で