

春の匂いが 胸を刺す
風の奥で 誰かが呼んでいる
咲けなかった花の名前を
そっと 空がつぶやいた
鉄の蕾が 吊られたまま
青い空へと 運ばれていく
まだ見ぬ未来を 抱きしめたまま
帰る道さえ 奪われたまま
小さな機体に押し込められた
ひとりの少年の鼓動が
春の光に溶けていく
「生きたい」と叫ぶ声ごと
風を切る音が 胸を裂く
花びらじゃない 命の震え
咲くためじゃなく 散るためだけに
空へ放たれた 桜花
Fly away 帰れない空へ
Cry away 祈りを抱いたまま
咲きたかった ただそれだけの
小さな夢さえ 奪われても
桜よ どうして
こんなにも美しいのに
その名の下で 散らされた
無数の願いが まだ揺れている
春の風には 金属の匂い
誰も気づかぬまま 通り過ぎる
花の影に隠された
空の墓標の 静かな声
母の笑顔も 恋人の手も
胸の奥でまだ温かいのに
その光までも“部品”にされ
未来ごと 空へ投げられた
白い軌跡が 空を裂く
それは傷跡のようで
それでも彼は 最後まで
春を信じていたのだろう
Fly away 砕ける光へ
Fade away 名前も残さずに
咲けなかった 桜のように
散ることだけを 命じられて
桜よ どうして
こんなにも優しいのに
その花びらの裏側で
誰かの祈りが まだ泣いている
もしも空に もう一度
咲ける場所があったなら
彼らはきっと 笑っただろう
春の風を 抱きしめただろう
But the sky remembers
All the silent cries
消えたはずの影が
今も舞っている
Fly away 届かぬ未来へ
Shine again 願いを抱いたまま
咲きたかった ただそれだけの
小さな灯火が 空を染める
桜よ 今日も咲く
何も知らない顔で
けれど私は知っている
散ることを強いられた
“桜花”たちの声を
忘れないで
私たちは、咲きたかったのだと
春の風が そっと囁く
空に散った 桜花の名を呼びながら
- Lyricist
TEAR
- Composer
TEAR
- Producer
TEAR
- Vocals
TEAR

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Ouka - To the Sky Where It Could Not Bloom
TEAR



