Lyric

高いハルニレの並木道の先は

空港へ向かう

ゆっくりよそ見して歩く君の髪に

タンポポの綿毛

ふいに目と目が合って

微笑みかえす君の瞳に

導かれるように

臆病者な僕は吸い込まれてく

どこまでも蒼い空

風に揺られるままに

どこからか舞い降りた

迷子の白い綿毛

さらさらの髪の毛に

口づけをするように

ふっと　ふっと　ふうっと

高く飛んでゆけ

ぼんやり眺めてた雲の向こう側に

陽炎がにじむ

僕の姑息なストーリー

霞み始めた雲のように

言葉にできないまま

遠くへゆく君が迷わぬように

アナウンスが鳴り響く

”じゃあね”と立ちあがった

その声が少しだけ

震えていた気がして

振り向かず歩いてく君の後ろ姿を

ずっと　ずっと　ずっと

見えなくなるまで

展望デッキにのぼって

探しあてた君の飛行機

溢れ出した本音は

エンジンの音にかき消されてゆく

どこまでも蒼い空

遠ざかる白い羽根

見えるハズもないのに

見つめられた気がして

飛行機雲の先へ君にも見えるように

ずっと（もっと）ずっと（もっと）

ずっと

手を振り続けた

きっと　きっと　きっと

また会える日まで