Lyric

画面の向こうで　軽く舞うしぐさ

名前を呼ばれて　笑う誰か

冗談みたいに　次から次へ

空を切るみたいに　俺だけ素通り

気にしないフリが　一番苦手で

胸の奥だけ　騒がしくなる

同じ場所にいるはずなのに

距離だけが　遠すぎた

もらえなかった投げキッス

指先で　宙をなぞって

簡単にもらえる人たちを

羨むたび　心が擦り切れた

もらえなかった投げキッス

たったそれだけの事なのに

笑顔の裏で　俯いた夜

何度も　画面を見つめてた

少し無理をして　差し出した想い

重さに比例する　期待みたいで

周りは笑って　冗談にして

「やっとだね」なんて　軽く言った

分かってるんだ　価値じゃないって

比べるものじゃないって

それでもこの胸は

納得できずに　叫んでた

やっともらえた投げキッス

一瞬で　世界が変わった

笑われたって　構わなかった

この鼓動は　本物だった

簡単にもらえた周りが

少しだけ　憎かったけど

それ以上に　確かにここに

俺の居場所が　あった気がした

羨みも　悔しさも

全部抱えたまま

この場所に立ってる

それが俺だ

もらえなかった投げキッス

泣きそうな夜を越えて

やっと届いた　その一つが

今も胸で　光ってる

誰かより遅くたっていい

不器用でも　いいんだ

たった一つの投げキッス

俺には　宝物だった