

木槿(むくげ)咲く水面、影が揺れる
ひぐらしがひと声、空に舞い
青き空、高い雲たち
緩やかに季節運んでる
夏草の匂い
静かな午後、昼下がり
息潜めて耳澄ます
「秋来(き)ぬと 目にはさやかに 見えねども」
詠み人の心に沿うよう
音もなく夏は引き
風が背中を撫でていた
さらりさらりと風が鳴る
竹の葉がそっと応える
戻らぬ時間(とき)の名残を
記憶の奥に落としてく
素足のままで踏んだ土
残る温もり立ち止まる
ちょっとだけ夏が残る夕べ
何故か心、満ちていた
麦茶の氷、カランと鳴く
ひと雫、指先を濡らして
目に映る景色は遠く
木立ちの隙間に見え隠れ
風囁く声
一つひとつ思い出を
漂わせてすれ違う
「夕(ゆふ)されば 門田の稲葉 おとづれて」
萱の屋根から聴こえてくる
虫の声、秋の風
香りと共に感じてる
静けさの奥、響くもの
美しさだと気付いたの
桔梗の花弁(はなびら)たち
秋の訪れ待っている
いつもと同じ庭の樹々
眩しく映るいつもより
この楽園に落ちていたものは
晩夏という名の余白
「世の中は 常にもがもな 渚さこぐ」
不変であれと願っても
季節はうつろう
愛することも、手放すことも
同じ様に生きることなら
私は今日をただ見つめ
この一瞬に身を委ねよう
日暮れの朱(あか)に染まる庭
影法師、長く伸びてる
なにも言わず過ぎる日々
ただひたすらに美しく
儚い時間が過ぎてゆく
漂う静けさ、幸せな時間
夏の終わりに佇む
歩き出そう
思い出たちと共に
- Lyricist
Hina
- Composer
Y.Tak
- Producer
Y.Tak
- Vocals
Hina

Listen to Late Summer Poem by Hina
Streaming / Download
- ⚫︎
Late Summer Poem
Hina
Artist Profile
Hina
We distribute original songs and covers on social media such as YouTube, TikTok, and X.
Hinaの他のリリース



